米歌手アリアナ・グランデ(25)が、2017年に英マンチェスターで行った公演終了直後に会場で起きた爆発テロ事件が原因で患ったPTSD(心的外傷性ストレス障害)の影響を示す自身の脳のスキャン画像を公開した。

22名の命が奪われ、100名以上が負傷したテロ事件の後、グランデはPTSDと診断されていた。最近撮影された自身の脳と健康な脳の写真を比較として公開し、「私の脳」と題された写真には多くの場所に白い影があるのが分かる。「ジョークじゃないわ」とのコメントも添えていたが、投稿後はあまりの反響の大きさに、「誰かを怖がらせるつもりはなかった。自分の体に耳を傾けて、自分を大切にすることを推奨したかったの」と釈明した。

自然災害や事故、犯罪被害など命の危険を感じるような強烈なショック体験や強い精神的ストレスを受けることが原因で著しい苦痛や生活機能の障害をもたらすPTSDに苦しんでいることを以前のインタビューで告白していたグランデは、「家族を亡くしたファンの人たちのことを考えると自分だけがこんなに苦しんでいるなんて公の場で話すべきではないと感じている」と語っていた。グランデは今年8月23日からマンチェスターで開催予定の「マンチェスター・プライド」でヘッドライナーを務めることになっているが、事件から2年がたった現在も心の傷は癒えていないようだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)