俳優池田努(40)が出演する舞台「瀬戸の花嫁」(25日まで、東京の中野ザ・ポケット)が21日、初日を迎えた。元宝塚歌劇団雪組スター蓮城まこと、藤本結衣らとの共演で、瀬戸内の小さな島での、婚活、集団見合いを描いたハートフルコメディー。演出家の大浜直樹氏が作、演出を手掛け、今回で3回目の上演となる人気作だ。

池田は島で暮らす男を演じており、再演時も観劇している大好きな作品という。「素朴に、普通に生きることの尊さを感じる作品です。出演できて光栄ですし、島人になりきりたい。再再演というだけに完成度も高いです。自信をもってお届けできる」と話す。

これまでにあまり演じることのなかった、皆の中心になって盛り上げる明るいキャラクターに、池田は「役に徹する、物語の中の自分になりきる基本は変わらず、今までと違う筋肉を使っています」。

神奈川県生まれの池田は、広島弁のせりふにも苦労したそうだが、所属する石原プロモーションの同期俳優で、広島県生まれの金児憲史(40)にアドバイスをもらったという。池田は「金児のおかげでネーティブ感をつかめました。当たり前ですけど、金児はめちゃくちゃうまい(笑い)。話すと島の風景や人間関係が見えてくるようでした」と感謝した。

舞台出演が続く池田は「お客さまの感情と一体になって自分の演技も変わっていく。これまでの経験則からして、いいようにしか変わっていかないので、とても楽しみです。気持ちをオープンにしていきたいです」。25日まで。

 

蓮城まこと お見合い、婚活をサポートする立場の役です。登場人物みんなが一生懸命で、不器用だけどがむしゃらに生きている姿がキラキラしているんです。蓮城まこと的にも、周りの人をサポートするのが大好きなので、楽しくやってます。ちょっと素が出てますね。人間味のある役ができてうれしいです。

藤本結衣 家族や友達に感謝を伝えたくなる、ほっこりする温かさを感じる作品です。私はずっと関東で生まれ育っているので、方言のせりふは大変でした。(兄役の)池田さんに自主練習にも付き合っていただきました。どんな兄妹なのかを話し合ったりしたことが、舞台に出ていると思います。

増本尚 舞台は2回目で、前回よりも当たり前ですが、パワーアップしていなきゃいけないと思っています。池田さんとの共演も2回目で、頼れる兄貴分という感じで、いろいろとアドバイスをもらっています。