中村吉右衛門(75)が23日、都内で、「通し狂言 孤高勇士嬢景清 日向嶋」(11月2~25日、東京・国立劇場)の会見を行った。

源氏への復讐(ふくしゅう)を誓う景清を演じる吉右衛門は「景清は彼女がいっぱいいるんです。さぞ女がほれただろう、という男をにおわせたい」と話した。

執着心がテーマだとし、吉右衛門は「私も初代吉右衛門、播磨屋に執着してきましたが、先人に教わったものをやるだけでなく、ちょっと遊んでみようかと思うようになった。執着を捨てることで、ふっと変わることがある」と、心境や取り組み方の変化を語った。

吉右衛門は、先日、ゴルフ全英女子オープンで優勝した渋野日向子の笑顔にも触れ「笑うということは元気になるし、周りも元気にさせる。私も出番前や終わった後は笑っていようかと思います」と話した。渋野の名前が演目名と同じ「日向」であることに「不思議なご縁がある。またゴルフ始めようかな」と喜んだ。

ほかに中村東蔵、中村歌六、中村歌右衛門、中村又五郎が出席。