乃木坂46が1日、東京・神宮球場で「真夏の全国ツアー2019」千秋楽公演を開催し、初代キャプテンの桜井玲香(25)がグループから卒業した。

グループ愛あふれるスピーチで、卒業後も“乃木坂の一員”だと強調。ともに未来の乃木坂46を作ると誓った。新キャプテン秋元真夏(26)率いる現役メンバーたちは、桜井が作った「乃木坂らしさ」を継承していく。

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アンコールで、桜井は爽やかな笑顔でスピーチした。「卒業しても、自分と乃木坂は一生、関わっていくと思っていて。『桜井玲香って乃木坂だったんだよ、しかもキャプテンだったんだよ、すごくない?』って言ってもらえる人になりたい。だからこれからも私は『乃木坂』なんだと思っています」。卒業後は女優業をメインに活動していく。

「メンバーはこれから現役のメンバーとして乃木坂46を作っていくと思うんです。一緒に活動することはなくなるけど、私は私でこれからの乃木坂46を作り続けていく1人だと思っています。いろんな姿をお見せするつもりでいるので、ワクワクして待っていてほしいなと思います!」

スタジアムを埋めたファン3万5000人から、大歓声を浴びた。

12年6月のキャプテン就任以来、「力」のある言葉で、グループを引っ張ってきた。15年8月31日、同じ神宮球場で行われた全国ツアー千秋楽で「絶対にみなさんを後悔させないようなグループになります! どこのグループにも負けないようなグループになります!」と誓った。「謙虚で控えめ」が特長の乃木坂46で、公の場ではほぼ初めての大胆宣言だった。

当時、発言について「今が言う時なのかなと思いました。怖かったけど、勇気を出して言ってみました。言っちゃったからには、頑張らなきゃって思います」と話していた。キャプテンの発言が、グループをさらに勢いづけた。同年末にNHK紅白歌合戦初出場。16年には初のシングルミリオン認定。17年には日本レコード大賞に輝いた。坂を上り続け、ついにアイドル界のトップに立った。

この日、アンコールでは新曲「夜明けまで強がらなくてもいい」(9月4日発売)収録のソロ曲「時々 思い出してください」を初披露し、ファンを魅了した。白石麻衣(27)松村沙友理(27)ら同期に背中をぽんぽんとたたかれると、こらえていた涙がこぼれて「あー、泣いちゃった」と照れ笑いした。

ラストはメンバー全員で円陣を組み、「明日からみんなで一緒に乃木坂46を作っていきましょう! 私も、上り坂をもっと上れるように、頑張ってサポートしていきます!」と呼びかけ、「乃木坂に入ってよかったです!」と思いっきり笑った。有言実行の初代キャプテンは、これからも乃木坂46の一員だ。