NHKは5日、来春スタートのNHK連続テレビ小説「エール」(主演窪田正孝)の脚本家交代を発表した。林宏司氏に代わり、清水友佳子氏、嶋田うれ葉氏の両脚本家と、番組スタッフが執筆するという。交代理由について同局は「制作上の都合により」とし、詳細については「制作過程のことに関しては控えさせていただく」と明らかにしていない。

作品は林氏の脚本ですでに9月にクランクインしており、異例の途中交代となる。この日、林氏の脚本で来年1月にスタートする日本テレビ土曜ドラマ「トップナイフ~天才脳外科医の条件~」(主演天海祐希)が発表されており、健康上の理由ではないとみられる。

「エール」は、高校野球全国大会の行進曲「栄冠は君に輝く」や、阪神タイガース応援歌「六甲おろし」などで知られる作曲家古関裕而氏をモデルに、音楽とともに生きた夫婦の物語を描く。主演の窪田正孝と、妻役の二階堂ふみのコンビで撮影が進んでいる。今年2月28日に行われた制作発表会見で林氏は「暗い時代も新しい時代も人々の心を揺さぶり、励まし続けた“古関メロディ”のように、このドラマがどうか、朝のひととき、誰かの“エール”になりますように」と文書で抱負のコメントを寄せていた。

林氏は、NHKドラマ「ハゲタカ」のほか、フジテレビ「医龍1~3」「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~1、2」、テレビ朝日「アイムホーム」など数々の人気ドラマを手掛けた人気脚本家。新しく脚本を担当する清水氏はTBSドラマ「リバース」「夜行観覧車」など、嶋田氏はTBS「隠蔽捜査」、テレビ東京「アラサーちゃん」などの作品を手掛けている。