夫婦デュオ、チェリッシュの松崎悦子(68)が11日、東京・練馬文化センターで行われたコンサート「夢スター歌謡祭 春組対秋組歌合戦」で、活動休止から約4カ月ぶりに仕事復帰した。

今月9日、胃がんによる胃の全摘出手術を発表した悦子は、夫好孝(70)とコンサート前に取材に応じた。

悦子が身体に違和感を覚えたのは今年7月。14年ほど前、膵臓(すいぞう)膿腫の手術を受けた。それ以降通う主治医のすすめで胃カメラ検査を受け、胃がんと診断され8月中旬、名古屋市内の病院に入院。20日に手術を受け、約3週間で退院した。

「がんが(細胞の)壁を越えて進行することがあるので、癒着した部分の摘出ではなく全部取るのをすすめられて、『お任せします』って」と報告した。正式病名は、印環細胞がん。最初はスキルス胃がんと言われたことを明かした好孝は「ドキってしましたね。もうダメだなと思いました」と胸中を吐露した。だが、病状が初期段階であったこともあり、「本当に運が良かったとしかいいようがありません」と言葉をかみしめた。

おしどり夫婦でも有名だが、「直接的には言わない人なので(言葉での)愛は感じませんでしたが、入院中は犬の散歩や資源ゴミのゴミ出しもしてくれました。普段何もしないですけどね」と笑った。

抗がん剤治療はしなかった。現在は主に、体力回復に務めている。悦子は「食べることからですね。少しずつ体力を回復しています」と話した。「少しお休みさせていただきましたが、もう少し頑張りなさいよということで、これからも頑張っていきたいと思っています。またコンサートに来てください」とアピールした。

ステージでは、昭和歌謡を彩った総勢23組に拍手で迎えられた。おりも政夫の「悦っちゃん、全然変わっていない。健康そのもの!」に「6キロくらい痩せちゃった。でも松崎君は太った」と話し、会場を笑わせた。オープニングで「てんとう虫のサンバ」を披露。客席からは花束が贈呈されていた。