「新聞記者」で作品賞を受賞した藤井道人監督(33)は、「これだけ栄誉ある賞をいただき光栄です」と喜びを語った。

東京新聞記者、望月衣塑子のベストセラー小説を原案に、オリジナル脚本で制作。権力の圧力にあらがう新聞記者とエリート官僚の葛藤をサスペンスフルに描いた。真相に近づいていく過程が大きな見どころとなった。藤井監督は「新聞も読んだことがないのにオファーを受けることになりましたが、今は自分の人生においてどれだけ大きな意味があったかを実感しています。出演者、スタッフの皆さん、ありがとうございました」と述べた。

ステージには、主演の松坂桃李が祝福に登壇。「プロデューサーから『公開したら僕らいないかもね』と言われていたので、無事公開できればいいなと思っていたので良かった」と笑顔で話した。

表彰盾は、昨年「万引き家族」で同賞を受賞した是枝裕和監督から贈られた。是枝監督は「こういうチャレンジングな題材を商業映画として成立させ、志の高い作品」と激賞した。

また、作品に出演した俳優北村有起哉が花束プレゼンターとして登壇。33歳の若き監督に「フレキシブルな方でやりやすかった」と祝福した。