エリザベス女王が13日午後2時より、サンドリンガム離宮で2時間半にわたり開かれた家族サミット終了後、すぐに声明を発表した。

女王はツイッターで、「今日、私の孫とその家族の将来について、家族で非常に建設的な話し合いをしました。私と家族は、ヘンリーとメーガンが、ロイヤルファミリーとしての新たな生活を創り上げたいとの希望を全面的に支援します。彼らには、ロイヤルファミリーのフルタイムのメンバーでいてほしかったのですが、家族の大事な一員でいると同時に、より自立した生活を送りたいとの希望を尊重し、理解しています」とコメント。

さらに、「ヘンリーとメーガンは、新生活では公的資金に頼りたくないと明言しました。このため、サセックス公爵夫妻がカナダと英国で過ごす移行の時期があるということで合意しました。家族で解決しなくてはならない複雑な問題があり、さらなる課題はありますが、数日後には最終決定に至るよう求めました」としている。

サミットではへンリー王子夫妻の称号についても話し合われたとみられているが、女王が声明の中で夫妻を名前で呼び、“サセックス公爵夫妻”とも呼んでいるが、以前のように“殿下・妃殿下”の称号は使用していないのが印象的だ。

夫妻による王室“離脱”発表以来、その理由についてはさまざまな臆測が報じられているが、ヘンリー王子は王室から離れることに心を痛めているものの、メーガン妃がメディアによる過激ともいえる監視や王室生活のプレッシャーに耐え切れず、妻と子を守るためにやむなく決断に至ったとする見方が強まっている。

ウィリアム王子とヘンリー王子は同日朝、サミット前に異例の共同声明を発表。兄弟の確執は、ウィリアム王子の“いじめ”によるものだったとする英タイムズ・オブ・ロンドン紙による報道を断固として否定した。

「はっきりと否定したにも関わらず、英紙が今日、私たちの関係に関する誤った記事を報じた。精神の健康問題を深く気遣う兄弟にとって、このような扇動的な言葉の使用は不快であり有害となり得る」としている。(ニューヨーク=鹿目直子)