ビートたけし(73)主催の若手お笑いコンテスト「ビートたけし杯 お笑い日本一」が東京・浅草の東洋館で行われ、たけしのほか審査員の放送作家高田文夫氏(71)、お笑いコンビ、ナイツが出席した。

本選では結成10年未満の若手コンビ8組が優勝賞金30万円を目指し漫才やコントで腕を競ったが、結果発表でたけしは「優勝者なし!準優勝なし!来年頑張って」と異例の該当者なしを宣言した。

たけしは総評で、観客の反応が薄かったことについて「いろんな種類のお客さんがいて、その様子を見て、我々は“さぐり”とよく言うけど、どのネタ行こうかと(決めて)やる」とその日の空気に合わせたネタを披露すると説明。「みんなこの日のネタを、客関係なく自分たちのために合わせてしまった。それが最後まで続いてしまった」と話した。見届け人を務めた服部征夫区長らも該当者なしに異論はなかったようで、「それが浅草のいいところ」とも語った。

高田氏も「どんぐりの背比べ」と各コンビのネタを回想。コンテストを開催した東洋館は、たけしやナイツゆかりの劇場で「このみんなが選んだという目で見る。『ビートたけし杯』と言う以上は簡単ではない。もしも(賞を)取った彼らがこれからつまらなかったら、選んだ我々の責任もある。たけしさんが決断してくれて助かった。お客さんもそういう気持ちだったと思う」と続けた。

優勝賞金の30万円は宙に浮くことになったが、たけしは「我々がもらいます」と宣言。「俺はカミさんに(慰謝料を)取られちゃったんだ」と自身の離婚騒動を引き合いに笑いをさらった。

同コンテストは「第2回 江戸まち たいとう芸楽祭」の企画として行われ、名誉顧問のたけしと高田氏、ナイツが審査員を務めた。本選には、おせつときょうた、オッパショ石、ザ・パーフェクト、ザ・マミィ、バオバブ、バジトウフー、マリオネットブラザーズ、まんじゅう大帝国が参加した。