自宅で合成麻薬MDMAやLSDなどの薬物を所持したとして、麻薬取締法違反(所持)の罪に問われた女優沢尻エリカ被告(33)の初公判が31日、東京地裁で開かれた。

検察側はこの日、沢尻被告が19歳ごろからこれらの薬物を使っていたと指摘した。事実なら、有名な「別に…」騒動の時点ですでに、違法ドラッグに手を染めていたことになる。

沢尻被告は05年公開の出演映画「パッチギ!」で見せた演技力で数々の新人賞を受賞し、ブレークを開始。群を抜いた美貌と存在感でその後、いくつもの映画やドラマで主演した。

しかし人気絶頂だった07年9月、都内映画館で行われた主演映画「クローズド・ノート」の初日舞台あいさつで、司会者の質問に不機嫌そうな表情で腕組みするなどし「別に…」「特にないです」などとぶっきらぼうに返答。その様子がテレビで流れたことなどから、激しいバッシングを浴び、女優としてのイメージも悪化する騒動に発展した。

映画の初日舞台あいさつで、主演女優がここまで露骨に不機嫌そうな態度を見せることは極めて異例だったため、当時、批判の一方で、一部ファンらから沢尻被告の精神面などを心配する声も出ていた。

「別に…」という不機嫌な態度と薬物使用の直接的な因果関係は不明だが、「違法ドラッグユーザー」になっていた時期の“異様なトラブル”だったとみられることが、この日の公判で浮き彫りになった格好だ。