人気講談師神田松之丞(36)の真打ち昇進・6代目神田伯山襲名の披露興行が11日、東京・新宿の末広亭で始まった。

披露興行は午後5時開演の夜の部だったが「チケットの取れない男」が代名詞にもなっているだけに、徹夜組を含め早朝から行列ができた。開演10時間前の午前7時前には整理券380枚を配布し始め、9時前には配布も終わり札止めとなる、異例の事態になった。末広亭の長い歴史でも、披露興行でこれだけ観客が殺到するのは初めてという。

午後5時前にスーツ姿で末広亭前に車で乗り付け、入場前のファンの拍手の中、楽屋入り。立ち見も出て、身動きも出来ない状況の中で、中入り後の「口上」には師匠の神田松鯉をはじめ、所属する落語芸術協会の春風亭昇太会長らがずらりと並んだ。トリで6代目神田伯山が登場すると「待ってました!」の掛け声と大きな拍手が起こった。