マラソンランナー応援歌をインターネットで届ける。静岡市清水区蒲原在住のシンガー・ソングライター「山作戦」(47)が今日8日午後3時から30分間、動画サイト「ユーチューブ」でライブを配信する。同日に静岡市内で開催予定だった静岡マラソン(日刊スポーツ新聞社など主催)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止。山作戦は、ゴール地点のJR清水駅近くのイベント会場でライブを開く予定だった。「バンドのメンバーと一緒に練習してきた。ランナーの前では歌えないけど、演奏せずにはいられない」。富士宮市内のメンバーの自宅から生演奏を披露する。

歌う5曲の中に、マラソンランナーをイメージしたものがある。2015年発表の「走るひと」。自身のランニング歴は最長10キロだが、ランナーたちと親交を深めるうちに、知人から「ランナーの思いを込めた曲を作ってほしい」と頼まれた。「体が痛くても走るし、苦しくても前に進む。勤務時間の前後にも走るし、昼休みにも走る。それでも生き生きしている。理解し難い。衝撃的だった」。尊敬の念を歌詞に込め、ランナーに力を与える曲として、支持されてきた。

「今回、注目してほしい歌詞が、最後の『遠くても同じ空の下で~』です。静岡マラソンを走れなかったランナーは、それぞれの空の下で走っている。一緒に走る友がいることを感じてほしい」。一般参加者が走り終える予定だった時間帯に、全国のランナーの背中を歌声で押す。【柴田寛人】

◆山作戦(やまさくせん)本名・高山真徳(まさのり)。1972年(昭47)8月6日、熊本県生まれ。91年から都内で音楽活動を開始。静岡生まれの妻の勧めで、2011年から静岡を拠点にする。芸名に「山は登り方が違っても、頂上を目指せば必ず会える」という意味を込める。これまでにシングル3枚、アルバム7枚を発表。SBSラジオ「山作戦のだら!だら?大作戦」(日曜午後6時)パーソナリティー。