新型コロナウイルスに感染し、自宅療養を続けていたフリーアナウンサー赤江珠緒(45)が8日、パーソナリティーを務めるTBSラジオ「赤江珠緒たまむすび」(月~金曜午後1時)に復帰した。4月9日以来、約2カ月ぶりの出演となった。

番組では、赤江アナがリスナーから寄せられた新型コロナについての質問に回答。新型コロナの症状としてよく知られる味覚障がいの感覚について問われると、発熱後3、4日目から症状を感じたといい「炊きたてのご飯が突然まずくなって、ゴムみたいに。ご飯の味がしなくなるんです。無機質なものを口に入れているような感じ」と説明。

また、2歳の娘を抱えながらの自宅療養については「家庭内では、この年齢だと親と子どもと一対一。お風呂も一緒に入らなきゃいけない、ご飯も食べさせないといけない、寝る時は一緒。最後は一蓮托生(いちれんたくしょう)だなと諦めるしかないくらいだった」と養育しながらの感染症対策に限界を感じたことを明かした。入院中は母子同室で「濃厚接触中の濃厚接触」とし、当初陰性だったわが子の感染の可能性についても「お医者さんの目から見ても、おそらくかかっているんじゃないかと。研究段階では子どもは重症化せず、症状が出ない子もいる。完全に家庭内で(防ぐ)、というのは難しい」と振り返った。

新型コロナに関し「メディアが伝えきれていないと感じる部分は」との質問にも回答。当初新型コロナが結核など「感染症」のカテゴリで扱われたため、人工呼吸器など重症化した新型コロナ患者に必要な設備がない病院に搬送されることが多かったという。結果として、設備が整った病院に患者を移すなど対応がとられたことを説明し「最初は病院の区分が混乱していた。その辺がもう少し報じられてもいいのではと思うことがあった」と話した。また「感染症の先生もそうですけど、呼吸器科の先生が最前線の現場で治療されている方が多かった」と語った。

赤江アナは、4月18日に新型コロナ検査で陽性と診断されたことを発表。同25日に入院し、5月6日の同番組に退院を報告するメッセージを寄せていた。

赤江アナの周辺では、テレビ朝日系報道番組「報道ステーション」の総合演出を務める夫も新型コロナに感染。夫の発症直後から、感染者家族の立場で情報発信を続けた。赤江アナは子どもの養育など共働き世帯の家族が直面する現実について問題提起し、入院中も同局「荻上チキ・Session-22」(月~金曜午後10時)にメッセージを寄せ、自身が投与された「アビガン」について医療関係者に取材した内容を伝えていた。