今年3月末で英王室を引退したヘンリー王子(35)とメーガン妃(39)の暴露本「ファインディング・フリーダム(自由を探して)」が11日に発売され、兄ウィリアム王子との確執や王室離脱の裏側などが明かされて話題となる中、メーガン妃が11月に行われる米大統領選で投票することを宣言した。

ファッション誌マリクレールのオンライン版による「影響力を持つ女性100人が2020年の大統領選に投票する理由」という企画で100人の中の1人に選ばれたメーガン妃は、「私は声を持つことがどういうことか知っています。そして声がないと感じることがどういうことかも知っています」と前置きした上で、「私たちには投票権を行使して自分たちの声を届けられる能力があります。私も夫もよく使う私の好きな名言に、ニュージーランドの婦人参政権運動のリーダーの”自分の一票なんてたいしたことないと思わないで。乾いた地面を潤す雨も一滴の水が集まってできているのだから”という言葉があります。だから私は投票します」と語り、投票することを明かした。

ミシェル・オバマ前大統領夫人やヒラリー・クリントン元国務長官、人気司会者オプラ・ウィンフリーら錚々たる面々と共に選ばれたメーガン妃は、誰に投票するかについては明かしていないが、女優時代は民主党の支持者として知られ、2016年の大統領選で当選したトランプ米大統領に対して批判的な発言をしたこともある。

米国生まれのメーガン妃には大統領選の投票権があるが、英王室のメンバーは政治に関しては中立の立場をとることが伝統的習わしで、法律で定められてはいないものの選挙でも投票しないこととなっている。王室を離れたといえども元王室メンバーで現在もサセックス公爵夫人であるメーガン妃が投票するのは異例のことで、波紋を呼ぶ可能性もありそうだ。民主党の候補に内定しているジョー・バイデン前副大統領が黒人女性カマラ・ハリス上院議員を副大統領に指名したことで2024年の大統領選では史上初の女性の黒人大統領が誕生する可能性も出ている中で、メーガン妃の発言が注目を集めている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)