3日に投開票が始まった米大統領選に出馬している米歌手カニエ・ウェスト(43)が、自身に1票を投じたことをツイッターで報告した。「神は素晴らしい。今日、人生で初めての大統領選の投票で自分が心から信頼する人、自分に投票した」とツイート。自宅のあるワイオミング州の投票用紙に自分とランニング・メイト(副大統領候補)の名前を手書きしたものもツイッターで公開している。

ウェストは今年の独立記念日だった7月4日にツイッターで大統領選への出馬を電撃表明し、集会を開いて選挙活動も行っていたが、出馬表明が遅かったために多くの州で無所属候補として投票用紙に名前を載せるための登録期限が過ぎており、ニューヨーク・タイムズ紙によると12の州でしか候補者名簿に名前が記載されていないという。

その他の州ではウェストに投票するには手書きで名前を書き込む必要があり、当選の可能性は限りなく低い。選挙戦は現役のトランプ大統領と民主党のバイデン候補の一騎打ちで接戦が続いているため、一部では元来トランプ大統領を支持していたウェストがバイデン候補の黒人票を奪うことが出馬の目的だったのではないかとも言われている。

妻でタレントのキム・カーダシアンもこの日、ツイッターに「I Voted(投票しました)」と書かれたステッカーを親指に貼った自撮り写真を公開し、「私は投票したけど、みんなはした?」とツイート。しかし、これまで夫への支持を公にはしておらず、このツイートでも誰に投票したのかは明言していないことから、ファンからは「誰に投票したの?」との質問が殺到している。

4年前の大統領選では民主党のクリントン候補を支持していたカーダシアンは、3日には民主党のハリス副大統領候補のメッセージをリツイートしており、バイデン候補に投票したのではないかと推測されている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)