作詞家で直木賞作家の、なかにし礼(なかにし・れい)さん(本名・中西礼三=なかにし・れいぞう)が、心筋梗塞のため23日午前4時23分、都内の病院で死去したことが25日、分かった。82歳。

歌手の氷川きよし(43)が所属レコード会社を通じてコメントを発表し、しのんだ。

氷川は「突然の訃報を聞いて、まだ、信じられない気持ちです。なかにし先生は、すごい偉い先生なのに、私のような若い人間の話を真剣に聞いてくださり、心をくんで、『母』という詩を書いてくださいました」。続けて「今年、こんな大変な世の中で、価値観や人生観が大きく変わっていくときに、この『母』を歌わせていただくというのは、自分の根幹、原点を見つめ直すためにも、本当に意味のあることだと思いながら、今年一年、歌ってきました。本当に偉大な先生でした」。

その上で「なかにし先生からいただいた『櫻』『出発』『母』は、先生からの人生のメッセージです。なかにし先生の魂の作品をこれからも大切に歌わせていただきます。先生、どうぞ安らかに。そして、いつまでも見守っていてください」と悼んだ。