リハーサルを終えたさだまさし(68)は「久しぶりに歌わせていただきます。フルオーケストラで歌うのは、紅白では初めてなので楽しみ。渡辺俊幸さんの編曲と指揮で一緒に紅白で共演できるのも楽しみの1つになりました。フルオケの音ってすごかった。画面を通して伝わるといいなって思います」と話した。

紅白には07年以来13年ぶりに出演する。さだは毎年、大みそかにカウントダウンコンサートを行っていたため、出場がかなわなかったが、今年は都内で無観客配信ライブを実施するため合間を縫って紅白出演が実現した。「こんなにうろうろするのはレコ大(レコード大賞)が31日にやっている頃以来ですかね。懐かしい感じですね。若返った感じです」と思いを明かした。

今回披露する「奇跡2021」は、91年に発売したアルバムに収録された楽曲のセルフカバー楽曲だ。「言葉というのは時代によって大きく変わって行くんだな、普遍的な言葉をぼくらは歌っていかないといけないなと改めて感じます。30年前と同じこと歌っているんですけど、感じ方が違うんですよね。普通言葉では出せないことを、勇気をもって歌ってあげるというが僕らの仕事だとすれば、30年前からそんなにやり方変わっていません」と説明した。

コロナによって苦しむ人々を「経済的な事に関しては僕は何にも言う資格も手だてももっていないので本当に残念です。本当に苦しくて苦しくてたまらない人達が沢山おられるんだろうなと思います」とおもんぱかった。そして「ここを耐えるだけの体力がない人達にどうやって応援したらいいのかな、音楽って無力だなって感じるんですけど、歌でちょっとでも前を向けたら、全部後ろ向きじゃなくてほんのちょっとでも前を向けたら、ここを乗り越えられる。というか、乗り越えなければいけないですよね。泣きながらでも乗り越えましょう。苦しくても、絶対に諦めないで頑張りましょう」とエールを送った。