LDH JAPANは8日、公式ホームページで、今月28日から開始予定だったEXILE TRIBE(一族)による全国ドームツアー「RISING SUN TO THE WORLD」について、一部公演を延期し、振替公演の予定を発表した。

同ドームツアーは、EXILE、三代目 J SOUL BROTHERS、GENERATIONSら6組が集結した公演。タイトル通り、昨年からコロナ禍で大きな打撃を受けたエンターテインメントの復活を掲げて準備を進めていた。開催にあたって、収容定員の50%を上限とし、チケットもオール電子化するなど対策を講じていた。

今回の緊急事態宣言で政府は、ライブなどのイベントについて「会場の収容率50%で上限5000人」の要請を行った。昨年11月に同ツアー開催発表の際の取材で、EXILE TAKAHIRO(36)もステージなど「採算度外視で」と話していたが、50%でも約2万人の規模となるドーム公演で5000人での開催は、やはり現実的ではない。

LDHでは昨年、6年に1度の祭典「LDH PERFECT YEAR 2020」と銘打って、ライブ一色の1年となる予定だったが、政府のイベント自粛要請があった昨年2月26日、EXILEの京セラドーム大阪公演を当日に中止にして以降、未発表公演も含め、334公演を中止していた。その間、メンバーからアルバイトまで年間約10万人のライブ従事者の仕事もなくなる事態となっていた。

今回の発表でも「会場となる各ドームは、プロ野球の開催に合わせて感染症対策の実施、換気機能の検証などが行われ、安全が確認されておりますが、LDHでは『LDH新型コロナウイルス感染症対策専門家チーム』の見解をもとに、ライブ再開へ向けてさらなる注意を払いながら感染予防対策に取り組み、準備を進めてきました」とあるように、万全の準備を重ねてきた。

同社では、コロナ禍の前からライブの開催にあたっては「安全第一」をメンバーやスタッフ間でも徹底してきた。それだけに今回の延期も「現在の感染拡大状況を踏まえた政府の方針を受け、現時点では皆様にライブを楽しんでいただくことが困難であると判断いたしました」と苦渋の決断を下した。

2月8日以降、バンテリンドームナゴヤ公演(同12日~14日)などの開催についても、今後慎重に検討していくという。同社は「LDHのエンターテインメントを安心して楽しんでいただける日まで、ファンの皆様と一緒に歩んでいきたいという強い想いがあり、またファンの皆様、アーティスト、スタッフが一致団結し、感染症対策を徹底していくことで、必ずエンターテインメントが復活する日が来ると信じています」と、ファンとともにエンタメ復活に向けて歩んでいくことを強調した。【大友陽平】