俳優ディーン・フジオカ(40)がアニメ映画「フラ・フラダンス」(水島精二総監督、夏公開)で声優デビューすることが27日、分かった。俳優、ミュージシャン、モデルとしての活躍に新たなチャレンジが加わった。

福島県いわき市にあるレジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」で活動する、フラガールと呼ばれるダンシングチームを描いた作品。「以前から声優のお仕事をと思っていたので、本当にうれしく思います」と声優デビューを喜んだディーンは、主人公があこがれる先輩社員を演じる。すでに終えたアフレコを振り返り「永遠のルーキーのような気持ちで臨みました」と話した。製作関係者も、現場でストイックに取り組む姿を見て感激したという。

福島が舞台であることも気持ちを奮い立たせた。「自分の故郷でもある福島を舞台にしたストーリーということで、生まれ故郷とのつながりの中であらためて自分に何ができるのかを考えるきっかけをいただきました。自分の置かれた場所で、諦めず全力で努力し続けることの大切さを教えてくれる、そんな力を持った作品になっている」と話している。

俳優山田裕貴(30)は、フラガールのマネジャー役で出演する。アニメ映画「鋼の錬金術師」「機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」などを手掛けた水島総監督の大ファンだったこともあり「本当にうれしくて、前のめりで参加させていただきました」。さまざまな演技プランを持ってアフレコに臨んだという。山田は、作品について「振り返るのも大事だけれど、変えられる1秒先のために前に進もうよというメッセージが込められている。完成したら自分の想像をはるかに超えてくるのは間違いない。完成を楽しみにしています」と期待している。ディーンとは初共演となる。

◆アニメ映画「フラ・フラダンス」 夏凪日羽(福原遥)ら5人の新人フラガールのきずな、見守る先輩社員の鈴懸(ディーン・フジオカ)、マネジャーの平(山田裕貴)らを描く。東日本大震災から10年の今年、岩手、宮城、福島をそれぞれ舞台にしたアニメ作品を製作する「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」の1つ。