森公美子(61)が4日、都内で、ミュージカル「GHOST」(5~23日、日比谷シアタークリエ)の囲み取材に応じ、11日で東日本大震災から10年を迎える心境を語った。

宮城県出身の森は「東日本大震災から10年も経ったのか。10年経っても、まだなんていうか、被災地の皆さんの心の中には、かさぶたがとれていないといいますか、東日本大震災をポジティブに捉えることがまだまだできません」。

先月も大きな地震が東北を襲った。「『みんなに大丈夫?』ってすぐラインしました。同級生とのラインでは、『怖かったね。思い出すよね。トラウマ(心的外傷)になってるよね』って。10年経っても恐怖は恐怖です」と目に涙を浮かべ、苦しい胸の内を告白した。

森は、本ミュージカルで霊媒師のオダ・メイを務める。演出家のダレン・ヤップから1番最初に「風の電話って知ってる?」と聞かれたといい「風の電話は岩手県にもあるんですけど、相手がいなくても私たちは今元気だよって話す電話ボックスで、そこに向かって話をするっていう、その『風の電話というのを意識してくれ』ってダレンがおっしゃってくださった。ああそうか…相手が見えないけど自分の思いを伝えるのは大切だなって。同時にこの作品を見ると、それがわかっていただけるんじゃないかな」と言葉に力を込めた。