宝塚歌劇団の特別顧問で専科スター、元雪組トップの轟悠(とどろき・ゆう)が18日、大阪市内で退団会見を開き、退団後の女優活動について「(現状では)一切浮かんでいない」と明かした。

熊本出身の轟は、中学時代に受験を志し、合格発表の際は、乗ってきたタクシーを「どうせ落ちてるから」と待たせていたほど。大阪弁の早口、年上の宝塚音楽学校同級生に圧倒され、轟は「静かに入学し、静かに(劇団へ)入った」と振り返った。

男役へのあこがれは強く、トップ退任後も、故春日野八千代さんの後継として専科へ移って残り、後輩たちに「男役の体現者」としてそのたたずまい、タカラジェンヌとしての「品格」を伝え続けてきた。後輩からその背を追われる存在でもあった。

それゆえ、舞台役者としては「宝塚に入った時から、舞台は男役だと決めておりました。男役だから、ここまでできたと思っております。まだ、舞台に立つとか、女優さんになるとか、一切浮かんでおりません」と、現況を吐露した。

また、退団後の結婚への質問には「待ってました」と満面笑み。「実は、相手の方はお名前は言えないのですが…」と切り出し、いたずらっぽく笑って見せた。そして「と、ここまでは考えていたんですが」と言うと、再びにっこりしながら、定番の“大喜利”質問に切り返した。