女優富司純子(75)シム・ウンギョン(26)が9日、東京・シネスイッチ銀座で、ダブル主演した映画「椿の庭」(上田義彦監督)の初日舞台あいさつに、鈴木京香(52)とともに出席した。

本来は昨年公開だったが、コロナ禍で延期になった作品。富司は「温かい皆さまの前で初日を迎えられて幸せです」と、深々とおじぎをし、感無量の様子だった。

14年ぶりの主演映画。富司は「毎日楽しくて、1年間を通して撮っていただきましたが、あっという間に終わってしまいました。女優としてこの作品に出会い、上田監督に出会えたことに感謝しています」と話した。

富司とシムは祖母と孫、富司と鈴木が親子という設定。富司は「本当の家族のように感じられて、とても幸せでした。うれしかったです」と振り返った。

初めての日本映画の現場だったシムは「悩みもありましたが、上田監督、富司さん、鈴木さんが温かく見守ってくださった」と感謝した。

鈴木にとって富司は、あこがれの女優NO・1だそうで「理想の女性。すべて、どこを切り取っても絵のよう。こんな風にすてきなたたずまいでいられるにはどうしたらいいんでしょう」と、うっとりしたように話していた。

フィルムで撮影された映像美も見どころ。富司は「陰影や、繊細なところ、フィルムでないととらえられないシーンがいっぱいあります。何度も何度も見ていただきたい。借りて見ればいいというのだと、この映画の良さが分かりません。1人でも多くの人に見ていただきたい」と、強く語った。