歌手加藤登紀子(77)が15日、京都・西本願寺で、愛唱歌お披露目会と「加藤登紀子コンサート2021 時には昔の話を~生きるための歌~」(5月29日、京都芸術劇場・春秋座)の取材会を行った。

歌手生活55周年を記念したコンサートは昨年開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。加藤は「55周年は集大成で56年が次のスタートだと思っていた。4分の3まで生きた人生をどれだけ大切に歌っていけるか」と意気込みを語った。

23年に「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」を迎えることへの取り組みとして、西本願寺の愛唱歌の歌詞を公募。加藤が審査委員長と作曲を務めた。この日、1262の作品から選ばれた最優秀賞と優秀賞2点を発表し、加藤が歌唱。「コロナ禍で厳しい中、たくさん詩を読ませてもらって、どれも魅力的でした。落ち込んだときも歌うことで笑顔になってほしい」と呼びかけた。

愛唱歌3曲は5月のコンサートでも披露する。1262点の応募に「自分の思いを託して伝えたいという思いが強かったんだと。本当に楽しい出会いでした」と話した。

西本願寺の御影堂で歌唱。加藤は「気持ちが落ち着いて、声の響きがいい。緊張せずにリラックスして聞いてもらいたいと思って歌いました」と笑顔で振り返った。