文化放送斉藤清人社長が20日、都内の同局で定例会見を行った。新年度初の会見にあたり、前年度を「非常に厳しい1年だった」と総括した。

「コロナ禍で放送制作収入、イベント収入ともに落ち込みが大きく、決算のマイナス材料となっている」。20年度決算について、「損益は未確定の段階だが、売上高64億円で前年比87%」とした。

広告出稿の減少に加え、アニメのサマーライブなど「ラジオが得意とする、人を集めるイベントが許されない状況が響いている」。一方、3月から放送制作収入が上向いているとし「回復の兆しがあり、いい形で発進できている」と語った。

新型コロナへの「社員の罹患(りかん)者はゼロ」とした上で、「きのう(19日)から、社内のコロナ対策マニュアルを、緊急事態宣言時の最も厳しいマニュアルに戻した。原則リモート勤務、会食禁止」。また「高齢者のワクチン接種も始まっており、正しい情報を届けていくよう、放送現場に徹底している」と話した。