女優長谷川奈央(28)と俳優市原綾真(24)が26日、都内でダブル主演する映画「美しき誘惑-現代の『画皮』-」(赤羽博監督、5月14日公開)の完成披露イベントに出席した。

新型コロナウイルスによる3度目の緊急事態宣言下とあって、関係者と取材陣だけで行われた。

長谷川は「来られなかった方にも思いを届けられるように頑張ります。初めての映画主演ですが、ダブル主演でよかった。市原さんが堂々として、本当に助けてもらいました」。市原は「主演というものは、ものすごくたくさんの人に支えられている。ありがたい経験でした」と振り返った。

日本を前に海外で公開され、ヒューストン国際映画祭2021ではアジア最優秀女優部門ゴールド賞など3冠を獲得した。

長谷川は「本当にすごいことだな、と。海外の方にもメッセージが届いたと、うれしく思っています」。市原は「日本だけでなく、世界で評価をいただけてるのはうれしいですね」と笑顔を見せた。

長谷川は、その美しさで男を惑わす銀座高級クラブのホステスを演じた。「クネクネ感を大事にしろとアドバイスをいただきました。私のお尻に尻尾があるような感じで見てください(笑い)。劇中で猫を被ったり、化けの皮がはがれたりしますが、脱皮し続けられるように頑張ります」と話した。

市原は出家して僧になるシーンを、自分の頭を実際に剃って演じた。「頭を剃って40年という老舗中の老舗の美容院でやってもらいました。頭を剃り上げるなんて、一生に一度かと思ったら、2カ月後にポスター撮りのために、また剃ってもらいました(笑い)」。撮影中、自身の父親役を演じたベテラン永島敏行(64)に「演技をどうやって勉強したんですか」と質問した。「映画をたくさん見ろ。感情のやりとりを、映画をたくさん見ることで学べる。技術は後から付いてくると教えてもらいました」と話した。

画皮というのは、美しい人間の皮を被った中国の妖怪。長谷川演じる山本舞子は、昼は銀行で副頭取の秘書を務め、夜は銀座の高級クラブのホステス。市原演じる、元首相の父親を持つ将来の総理大臣候補・塩村太郎が銀座の店の客として来て出会い、その美しさで骨抜きにする。その正体は九尾のきつねに取りつかれた妖魔で、人のエネルギーを吸い取って、見た目の若さを保ち続けて生きている。