14日放送のテレビ東京系ドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SEASON5」(金曜午後8時)第3話にゲスト出演の、プロフィギュアスケーターの安藤美姫(33)を取材した。スケーターとしてと、女優としての「表現」の仕方や違いを赤裸々に語ってくれた。

同作は富樫倫太郎氏の小説「生活安全課0係」シリーズのドラマ化。16年1月期から放送が始まり、19年7月期にシーズン4、今年1月にはスペシャル版が放送された人気シリーズだ。「大好きなドラマの1つでシリーズもずっとみていた」という安藤は「そんなドラマにお声がけいただくなんて、びっくりしました」とオファー時を振り返る。

連続ドラマに出演するのは初めてで、今回、14歳で4回転ジャンプを成功させた人気のフィギュアスケート選手・逢沢莉穂を演じた。本格的なセリフもあり、物語のキーパーソンともなる重要な役どころを演じ切り、「いちスケーターとして演技デビューさせていただけてありがたかったです。表現者として、いい勉強をさせていただきました」と充実の表情を浮かべた。

スケーターとして「表現する」ことと、ドラマで「演じる」ということ。共通する点はあるが「スケートは音楽を、体で、言葉を発さずに、体と顔の表現だけで人に伝える競技。女優さんや俳優さんは他人になって、言葉を発して伝える、演技するっていう。全く別物でした」と話す。

今後は、「第3話をみてその後『いいじゃん』って思ってくれる方がいて、オファーが来れば、積極的に挑戦していきたいです」と意欲を見せた。

ただ、こんな一言も。「スケートがなければ、テレビ出演とかドラマ出演っていうのはないこと。フィギュアスケートがあるから、安藤美姫でいられる。フィギュアスケートをやってきた安藤美姫だからこそ新しい扉が開くことができると思っています」。

主軸はあくまで「スケーター」。でも女優としてのチャンスは、挑戦する。安藤のブレない姿勢と、強い意志を感じた。【三須佳夏】