3月に宝塚歌劇団に入団した107期生が26日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した宙組公演「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」「デリシュー!-甘美なる巴里-」で、約2カ月遅れの初舞台を踏んだ。

107期生は39人だが、ケガのため1人休演し、口上は38人、恒例のラインダンスは36人で行う。

ラインダンスは、約4分30秒「スイーツ」をテーマにしたレビューに組み込まれた。人気スター桜木みなと、和希そらが「マカロンの紳士A」を演じ、歌い終えると「マカロンの美女」にふんした107期生の出番。ケーキのような形をした3段の「マカロン・タワー」に並んで登場した。

赤、ピンク、白の3色の衣装などでマカロンを表現。ラインダンスを披露し、最後は全員で銀橋を渡った。

開幕前日の25日には、同劇場で通し稽古が行われ、白綺華(しらき・はな)、七彩(なないろ)はづき、碧羽陽(あおはね・よう)、瑞季(みずき)せれなの成績上位4人が取材に応じた。

4人は全員、娘役。首席の白綺は「ずっとあこがれていた大劇場の舞台で、ライトを浴びた瞬間にすごく感動して、お稽古してきたものが、すごく鮮明に思い出せる瞬間でした」と語った。

瑞季は「舞台袖から見たステージがとてもきらびやかで、ここに入っていくんだと思うと、すごくワクワク…でも緊張しました」と笑顔で話した。

例年、3月の入団後、同月末か4月に初舞台を踏むが、新型コロナウイルスの影響で、昨年の106期生に続き、2年連続でお披露目が遅れた。

七彩は「3月に卒業して、そこから3カ月あったので、自分とどう向き合うかを考えるのが難しかった。入団して、舞台人として頑張っていかないといけないと実感しました」。碧羽は「どうモチベーションを保ち続けられるかを、お稽古が始まる前から話し合って、お互いを高めあうようにしました。初舞台の稽古が始まるまでの2カ月で、自分の課題に向き合って、克服する時間にあてることもできました」と振り返った。

口上には緑はかま姿で登壇。通し稽古では、初日予定と同じく白綺、七彩、碧羽の3人があいさつした。

同期全員での初舞台とはならなかったが、白綺は「39人みんなで初舞台生ロケットを作っているという意識で、千秋楽まで心ひとつに頑張りたいと思って、お稽古して参りました」と意気込みを語った。

初舞台公演は同劇場で8月2日まで。口上は各公演ごとに順番で行う。