ソプラニスタの岡本知高(44)が8日、東京・国立競技場で行われた閉会式に登壇し、「オリンピック賛歌」を英語で歌唱した。

 

岡本は変声後も強靱(きょうじん)なソプラノの音域が自然に維持され続けている、世界的にも珍しい「天性の男性ソプラノ歌手」。国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長と東京都の小池百合子知事を横に、静まり返る会場の中心で、芯のある高い声を会場に響き渡せ、ビブラートを利かせた、美しい歌声で「オリンピック賛歌」を、のびのびと披露した。

衣装は鮮やかな青色。出身地、高知県では、東京五輪の聖火リレーで、50匹のこいのぼりが泳ぐ仁淀川を船に乗って運ばれた。衣装の青は、「奇跡の清流」とも評される故郷の“仁淀ブルー”をイメージしたものだった。

この圧倒的な美声に、心を動かされた人も多くいたようで、SNS上では「神々しい」「ダイナミック」「誇らしい」「心洗われた」「感動した」「閉会式で1番良かった」「素晴らしかった」など絶賛の声が相次いだ。ツイッターでは「岡本知高さん」がトレンド入りし、注目を集めた。

岡本はこれまでに「富士スピードウェイ FIA 世界耐久選手権」や「世界フィギュアスケート選手権2019」などで君が代独唱を務めている。

◆岡本知高(おかもと・ともたか)1976年(昭51)12月3日、高知県生まれ。1998年ベートーベン作曲「第九」日本初演80周年記念再現リサイタルにソプラノソリストとしてデビュー。2003年、アルバム「ソプラニスタ」でCDデビュー。04年、フジテレビ系ドラマ「牡丹と薔薇」で主題歌を担当。15年、ミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」に出演。175センチ・血液型AB型。いて(射手)座。