林遣都(30)有村架純(28)らが出演する舞台「友達」が3日、東京・新国立劇場小劇場で初日を迎えた。

鈴木浩介(46)が演じる男の部屋を、9人家族があっという間に占拠してしまう不条理な展開。作家安部公房氏の戯曲を、加藤拓也氏が演出した。

公演を前に、9人家族の次男を演じる林は「舞台は、僕にとっての鍛錬の場。今回の作品は、自分の価値観とは違う次元で生きている役で、加藤さんは自分では到底到達できない視点を提示してくださいました。役にも戯曲にも発見がとても多く、きちんと自分の身に落とし込んで、毎日の本番に臨みたい」とコメントした。

次女を演じる有村は「無事に初日を迎えました。とても幸せです。男と9人の家族による、正義の分断、正義のぶつかり合い。お客様が観劇し終わったあと、心に残るものがどんなものなのかとても気になりますが、ぜひ余韻に浸っていただけたら、と思います。カンパニーの皆様全員で完走します!」と意気込んでいる。

男を演じる鈴木は「この戯曲は、僕がかつて所属していた劇団青年座で初演された伝説的な戯曲です。不思議なご縁を感じています。男の日常があっという間に侵食されていく物語は怖いけれど怖すぎて笑えます。ぜひ笑いながら見ていただきたい」と話している。

9人家族の父を山崎一、母をキムラ緑子、祖母を浅野和之が演じる。26日まで。大阪公演はサンケイホールブリーゼで10月2~10日。