ムロツヨシ(45)の初主演映画「マイ・ダディ」(金井純一監督)の公開初日舞台あいさつが23日、都内で行われ、ムロのほか、妻役の奈緒(26)、娘役の中田乃愛(18)らが登壇した。

妻の他界後、ムロ演じる教会の牧師御堂一男は中学生の1人娘ひかり(中田)と穏やかな日々を過ごしていたが、ある日ひかりが白血病になってしまうという、親子の絆を描くストーリー。

ムロは「監督が夢で見た内容をメモってできた作品。今日を迎えられて幸せです。作品を見られて、いろんな感情が渦巻いていると思いますが、ふざけないと気が済まないたちなので、みなさんのすてきな感情を壊さないか心配です」と笑わせた。

初の母親役を演じた奈緒は「責任を全うしなければならないという緊張感があったのですが、ムロさんが作ってくださる、やわらかい空気が緊張をほぐしてくれました」。今回は初共演だったが、以前、撮影スタジオで会っていたという。「私が芝居をやめようかなと落ち込んでいた時、見ず知らずの私に、お疲れさまと声をかけてくれたのがムロさんでした。いつかご一緒にと思っていました」。さらに、ムロの舞台の千秋楽にも駆けつけていたことも告白した。

自らの髪の毛まで剃っての熱演だった中田は「家族が見てくれて、『よかった』と言ってくれました。こんな大きな映画は初めてで、本当にうれしいです」と話した。

金井監督は、ツイッターで100日前から連日、映画に関する投稿を続けてきたという。「昨日の投稿は、それぞれの行の最初の文字を読むと、ムロツヨシになりました。でも、誰も気が付いてくれませんでした。今日から100日後は来年の元日です。ムロさんには、年末の歌合戦に出てもらいたいですね」。

ムロは緊急事態宣言の中での公開になったことに「今日はみなさんに来ていただき本当にありがとうございます。でも、何が好きかと聞かれたら、満席と答えます。映画館は安全な場所なので、いつかこの映画の客席を満席にしたい。そのときまで、ロングランにしたい」と語った。