黒島結菜(24)がヒロインを演じる22年度前期NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の制作統括を務める小林大児チーフプロデューサー(CP)の取材会が11日、オンラインで行われた。

沖縄に生まれ育ち、料理人を目指す主人公・比嘉暢子と、そのきょうだいたちの絆を描く物語。先月21日に東京・渋谷の同局スタジオで撮影が始まり、黒島は今月10日にクランクインした。

1960年代の沖縄・やんばる地域の民家を再現したセットで撮影を行う。沖縄料理の香りや三線の音が響く現場の空気について、小林CPは「雰囲気はいい感じ」と手応えを語る。ヒロイン・暢子を演じる黒島についても「初回から、僕らも初回であることを忘れるくらいリラックスしていて、コミカルな芝居をリードして作ってくれている。明るくこの上ないくらいの雰囲気で撮影は進んでいます」と話した。役柄のため黒島が料理の練習に励んでいることも明かし「プライベートでもお料理をされているということなので、基本は分かっていらっしゃる。ちゅうぼうの立ち方はプロの先生方に指導を受けて、僕からするとそういう風に見えている」。黒島の腕前については「稽古で作られたものを食べさせてもらって、おいしいなと」と笑った。

個性豊かな4きょうだいのかけ合いも見どころとなる。自由奔放な長男・賢秀(竜星涼)を3人の妹たち(川口春奈、黒島、上白石萌歌)が“ダメ出し”するシーンのリハーサルでは「『ダメじゃないの』とポンポン言われる場面があった。ものすごい早いテンポで、絶妙にコミカルな間でお三方がせりふをこなした。3人で打ち合わせをしたのかなというくらいだったけれど、3人ともその場で初めてだと。いい家族になるんじゃなかろうかと期待が高まりました」と話した。

ヒロインの高校卒業前後、沖縄の本土復帰となる1972年から物語はスタート。ドラマの終わりについては「企画発表の段階で50年の物語としたので、最後は現代になるのかな」。沖縄ロケについても「コロナの状況次第ではありますが、沖縄の生の風と光の中で物語を一部でも撮影したいと強く希望している。沖縄のすてきな空気の中で、キャストの皆さんがすてきなお芝居を繰り広げる場面をお届けできると思う」と語った。

作品は沖縄から東京へと料理人の夢を追うヒロインと、その家族の絆を描く。