朝ドラ史上初となる3人のヒロインが登場する11月1日から始まるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜午前8時)で、最初のヒロインを演じる上白石萌音(23)、ヒロインの運命を動かす青年を演じるジャニーズの6人組グループSixTONESの松村北斗(26)が、このほど日刊スポーツなどの取材に応じ、意気込みを語った。

朝ドラ初出演でヒロインという大役を担う上白石は「自分で言うのもなんですが、令和というよりも昭和が似合ってます」と笑った。大正時代末から令和までの約100年の時代を、ラジオ英語講座とともに歩んだ祖母、母、娘の3世代の生き方を描く。

上白石は大正時代に岡山市内の和菓子店で生まれた橘安子を演じる。和菓子屋の看板娘として成長し、ラジオ英語講座と出会い、戦争の時代へ向かう試練の日々を乗り越えようと奮闘する役どころだ。

「とにかくピュアで、かわいらしい」と役柄にほれ込んだ。「安子という役に没頭する時間は本当に幸せ」と話し、最初の舞台は昭和初期の岡山だ。「昭和っぽい顔なので、(ドラマの)時代から浮くということはあまりなかった」と笑顔を見せた。

役作りのために鹿児島に住む祖父母に「戦争の話をたくさん、聞いた。血のつながったじいちゃん、ばあちゃんから聞くことで、歴史ではなく、本当にあったことだと実感がわいた」と話した。

上白石のほか、ヒロインを演じるのは深津絵里(48)と川栄李奈(26)。深津は安子の娘るい役、川栄はその娘ひなた役を演じる。“第1走者”の重責を感じながらのホテルと撮影所の往復の日々。「カムカム一色になれた」と振り返り、「成長できたという実感はないけど、いつか振り返ったときに朝ドラで学んだことが生きているなと思えたらいいな」と話した。

スタート直前の心境を「全体に温かさが詰まっていて、みなさんに早くお届けしたい」。

撮影を終え、新たな目標ができた。

「ヒロインのお母さんを任される女優さんになりたい。またオーディションを受けにいきます」。女優として一回り大きく成長して、夢を実現する。【松浦隆司】