19年12月に亡くなった俳優梅宮辰夫さん(享年81)が残したレシピをまとめた「梅宮家の秘伝レシピ-梅宮辰夫が家族に残した料理帖-」(主婦の友社刊)が15日に発売され、都内で、監修を務めた娘の梅宮アンナ(49)と母のクラウディアさんが会見した。

料理上手で知られた辰夫さんは、レシピなどを書き込んだ黒い分厚いノートを20冊以上も残した。

アンナは「父がおいしいよと作ってくれた料理もおいしくないと言ったこともありました。でも、亡くなったら、父の料理のことばかり思い出して。私は料理をやらないのですが、ノートを見ながら料理をやろうと思うようになり、レシピが素晴らしいので、みなさんに見てもらいたいと思い、本にしていただきました」と説明した。

クラウディアさんが登場すると、辰夫さんのことを思い出したのか、言葉に詰まり、涙ぐんでしまうシーンも。つられて、アンナも涙を流してしまった。

書籍には2000以上のレシピの中から厳選。この日は、報道陣の前で「牛テールスープ」と「まぐろ漬け丼」を披露した。ただ、クラウディアさんは「パパとはちょっと違う」とダメ出しすると、アンナは「全く同じにはできないよ。私が生まれる前から作っているんだから」と失笑する場面もあった。

辰夫さんはアンナの小学生時代、6年間も愛情弁当を作り続けてくれたという。「のり弁も、ただのりをのせるのではなく、3段にしてごはんとのりを重ね合わせるんです。親友の松方(弘樹)さんが入院しているときも、お見舞いにのり弁を作ってもっていってました。愛と時間をかけてのお弁当なんです」。朝3時に起きて、辰夫さんと東京・築地まで食材の買い出しに行った思い出も語った。

これまで、美容やファッションについて発信してきたアンナだが、今後は、ユーチューブで料理も配信するという。

「料理本はいろいろありますが、分かっている人向けな表現が多い。本当の初心者でもわかるように、(辰夫さんの)レシピを再現したいと思います」

料理を作りたい相手はとの質問には「本当にいないんです。母は早く結婚しろというんですが。母は結婚は素晴らしいと思っているけど、私はいい思い出がないんです」。今年12月にに営まれる辰夫さんの三回忌は親族のみで、お別れの会もコロナ禍が完全に終わるまでは行わない意向だ。