歌手前川清(73)女優藤山直美(62)が3日、大阪市中央区難波の法善寺で新春特別企画「前川清 藤山直美」(来年1月4~31日、大阪・新歌舞伎座、2月18~3月13日、東京・明治座)の成功祈願を行った。

第1部が人情芝居「恋の法善寺横丁」、芝居の舞台は昭和初期の大阪・法善寺横丁。第2部が前川のオンステージ。昨年3月に上演する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、開幕直前に中止になった。前川が「同じ出し物で直美さんと出演させていただくことをうれしく思っています」と話すと、藤山は「ものすごい真面目に言うてはるし」と突っ込みを入れ、「お正月に前川さんと会えるのは『……』。『……』には幸せです、不幸です、末広がりです。『……』には勝手に文字を入れておいてください」と笑わせた。

過去に何度も共演している名コンビ。あらためてお互いの存在について前川が「出会いは直美さんが50歳のとき」と振り返ると、藤山は「墓石みたいに動かないとか、舞台でも添え木を立てておいて、そこに座っていたらいいんちゃうとか」とユーモアたっぷりに振り返りながら「頂点を目指して、ガツガツしているわけではない。悲しいかな、歌がうまい。悲しいかな(笑い)。ヒット曲も多いし、いい歌が多い」と絶賛した。

歌舞伎ファンでもある藤山は、中村吉右衛門さんの訃報に「びっくりしました。生まれつきの役者の方が舞台に出られないのは残念だったと思います。寂しいですね」と惜しんだ。