2019年にミスUSAに選ばれたチェスリー・クリストさんが1月30日朝、米ニューヨーク・マンハッタンの高層ビルから飛び降りて死亡した。30歳だった。米CNNなど複数のメディアが伝えており、自殺とみられている。遺族は「彼女の偉大な光は、美しさと強さで世界中の人々にインスピレーションを与えてきました」とコメントを発表している。

英サン紙はクリストさんは自宅のある60階建ての自宅マンションの29階部分にあるテラスから飛び降りたと伝えている。クリストさんの部屋は9階だったという。同紙は防犯カメラの映像を入手したが、ショッキングな映像のため公開を控えたと伝えている。動機は分かっていないが、ニューヨーク・ポスト紙は「すべて託す」と書かれた母親に宛てた遺書のようなメモが見つかったと伝えている。ま

た、飛び降りる直前にはインスタグラムに「この日が、あなたに安らかな休息と平和をもたらせますように」と投稿していた。

サウスカロライナ大学で陸上選手として活躍していたクリストさんは、2002年にミス・ノースカロライナに選出された。大学卒業後は、法律事務所で民事訴訟を担当する弁護士として働く傍ら、19年からエンターテインメント番組「エクストラTV」のリポーターも務め、歌手レディー・ガガやリアーナらスターたちにインタビューする姿が放映されていた。CNNによると、弁護士として司法制度改革への貢献を目指し、不当な判決を受けた可能性のある受刑者の減刑を無償で支援する活動を行っていたという。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)