米女優アンジェリーナ・ジョリー(46)が、ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、難民の「平等な待遇と権利」を訴え、中東のイエメン共和国の人々を支援するため6日に同国第2の都市アデン入りした。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使であるジョリーは、インスタグラムにイエメンの難民キャンプを空撮した映像や破壊された建物の写真を投稿し、「UNHCRとして、住む場所を失った家族や難民と会ってイエメンの人々に支援を表明するため、アデンに到着しました。私たちはウクライナで続く恐怖を目の当たりにし、紛争の即刻終結と人道的支援が求められており、私はここイエメンで、同じく平和を切実に必要としている人々を支援しています」と説明した。

2014年から紛争が続くイエメンの現況について「2022年も1時間に1人の割合で民間人が亡くなるか負傷している」と世界で最悪の人道危機の1つだと述べ、場所を問わず全ての難民の命は等しく、同じように思いやりを向けられるべきだとコメント。7年間にわたる紛争に苦しむイエメンの人たちにも注目の目を向けるよう訴えた。

ジョリーはロシアのウクライナ侵攻を受け、ウクライナの人々への支援を表明する一方、「1人の難民がウクライナから国境を越える前に世界ではすでに8200万人以上が故郷を追われている」とインスタグラムに投稿し、世界中で増え続ける難民の現状を訴えていた。

UNHCRもツイッターで、現地で難民の家族と面会するジョリーの様子などを公開している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)