がんで闘病中だと1月に公表した、日本映画監督協会理事長の崔洋一監督(72)が、4月15~21日に東京・テアトル新宿でトークイベント「ラスト・ショー」を開催すると23日、発表した。

松田優作さんが1989年(平元)11月に亡くなった1年後の90年12月3日に、同監督が構成・演出し東京・池袋サンシャイン劇場で開催したライブを、30年の月日を超えて再編集した「松田優作・メモリアル・ライブ」を上映する。さらに、同ライブを支えた水谷豊、桃井かおりらに新規インタビューを行ったドキュメンタリー「優作について私が知っている二、三の事柄」も併せて上映しつつ、同監督がトークする。

崔監督は、78年の優作さん主演映画「最も危険な遊戯」(村川透監督)のチーフ助監督や、イメージキャラクターを務めた85年の「焼酎貴族トライアングル」のテレビCMの演出を担当するなど、優作さんと縁が深い。20年2月にDVDとして発売された「松田優作・メモリアル・ライブ」と「優作について私が知っている二、三の事柄」は、誰にも告げずに自らの病と相対するように、つかれるように、時に重く、らしいクセのあるジョークとともに向かい合った、思い入れの深い作品だ。行方知れずの自身の本質を深掘りしてみたいという、同監督らしい発想で劇場公開と併せてトークイベントを行うという。

「ラスト・ショー」では、崔監督が1週間、連日登壇し、自身と過ぎ去った時代を振り返り、各日テーマを変えてトークする。同監督と時代を疾走してきた人々に加え、現代そのものを象徴するゲストを招くことも企画中。詳細は決定次第、公式サイトで発表する。