歌手のMISIAが6日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「MISIAのオールナイトニッポンGOLD」で、交流のあった俳優の渡辺裕之さんが3日に66歳で亡くなったことについて、涙ながらに別れを惜しんだ。

MISIAと渡辺さんは、昨年の日本テレビ系「24時間テレビ」でMISIAが歌ったチャリティーソング「歌を歌おう」のバンドで、渡辺さんがドラムを担当。また渡辺さんの次女で歌手の渡辺磨裕美はMISIAのバンドでコーラスを担当するなど、家族ぐるみで数年来の親交があった。

冒頭、「こんばんは、MISIAです。今日は最初にお話ししたいことがあります」と切り出すと、「5月3日、俳優の渡辺裕之さんがお亡くなりになられました。心よりお悔やみを申し上げます。渡辺さんとは数年前に初めてお会いしたんですけれども、お食事をご一緒したこともありますし、音楽が大好きな方でライブにもよく来ていただきました」と報告した。

続けて「2020年、コロナ禍で夏にジャズクラブからライブを再開しようと言って再開した際も見に来てくださって。いつも応援してくださって、気にかけていただきました」。さらに24時間テレビでドラムとして参加した渡辺さんの「優しい姿を思い出します」と回想し、「2020年からの(コロナ禍以降の)ライブ総数が100本という記念の際には、昨年末の12月ですね。バラの花を100本、大きな大きな花束にして、その花束をステージまで届けに来てくださいました」と人柄をしのんだ。

バンドメンバーの磨裕美は、先月30日から今月4日まで山梨・河口湖ステラシアターで行われた「CANDLE NIGHT」にも参加していた。渡辺さんが亡くなった3日にも公演があり、MISIAは徐々に声をつまらせながら「私たちのバンドメンバーにも、渡辺磨裕美ちゃんていて。すごく、透明感があって、すばらしい歌声を持っているボーカリスト。彼女は渡辺裕之さんの娘さんで」と紹介。「ライブ中ということで、磨裕美ちゃんにも、私たちにも、渡辺裕之さんがお亡くなりになったということは、知らされていなくて…、ライブが終わってから知ることとなりました…」とおえつすると「ちょっとしばらく理解ができないというか、信じられない気持ちだったんですけれども、ご家族のことを思うと、胸が苦しいです。会えていないけど、磨裕美ちゃんを、今すぐね、抱きしめにいきたい…」と無念の思いをにじませた。

MISIAは「渡辺裕之さんのやすらかな眠りを心からお祈りしております。いつも優しく声をかけてくださり、気に掛けてくださり、一緒の時間を過ごしてくださりありがとうございました」と感謝。共演した楽曲「歌を歌おう」について「磨裕美ちゃんもコーラスをしてくれましたけど、悲しい時もどんな時も、あなたを思うこの思いが、前を向こうとするこの思いが、あなたへと届くように、歌っていこうという歌です。だから、歌っていこうと思いますし、悲しみの中にいる人とも、みんなと力をあわせて、歌を奏でて前に向けて進んでいけたらと思います」と決意を込め、渡辺さんと共演した24時間テレビバージョンの同曲をオンエア。番組オープニングの10分以上を渡辺さんへの追悼の時間とした。

 

◆主な相談窓口

 

・いのちの電話

ナビダイヤル=0570・783・556(午前10時~午後10時)

フリーダイヤル=0120・783・556(午後4時~同9時。毎月10日は午前8時~11日午前8時)

 

・日本いのちの電話連盟

https://www.inochinodenwa.org/