舞台「奇跡の人」が18日、東京芸術劇場プレイハウス(東京都豊島区)で初日を迎え、家庭教師アニー・サリヴァン役の高畑充希(30)、ヘレン・ケラー役の平祐奈(23)が意気込みを語った。

初舞台でヘレン・ケラーの大役に挑んだ平は「すごい難役をいただいて、うれしくて光栄です。11歳から芸能活動を始めてきましたが、三重苦のヘレン・ケラーと向き合うことによって、今までなかった感情や、新しい自分に出会うことができました」。初舞台について「けいこに入る前は不安で心が震える感覚を初めて実感しましたが、今は楽しく、不安はなくなった」と笑顔で話した。

食卓シーンで展開するサリヴァン先生とのバトルは見どころのひとつ。「体じゅうアザは絶えないですが、ヘレン・ケラーも多分そうだったんだろうなと思うので大丈夫です」。暗闇と沈黙の世界を体感できる施設に足を運んだり、家で電気をつけずに生活してみたりと、さまざまなアプローチで役作りをしたという。「やっぱりヘレンはすごいな、と思った」としみじみと語った。

高畑は、初舞台の平について「祐奈を10代から知っていて、親戚の感じで見ていたので感慨深いものがあります」。また「度胸もあるし、人間性がすごすぎる。いつもポジティブで明るいので、私も周りの大人も助けられている」。ヘレン役、アニー役を合わせ、今回が4度目の出演となる。「けいこがこんなつらいのに、4回やるくらい好きな作品」と自信をみせ、「生半可な気持ちじゃなく、奇跡を起こすために夢中でやるしかない」と語った。