米俳優ジョニー・デップ(58)から名誉毀損(きそん)で訴えられていた裁判に敗訴した元妻で女優のアンバー・ハード(36)が、来年公開予定のヒロインを務める米映画「アクアマン」(18年)の続編「アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム」から降板させられた可能性が浮上している。業界関係者が、ハードの出演シーンが完全に削除されたとツイートしていることを複数のメディアが報じている。

ハードは18年にワシントン・ポスト紙に寄稿した記事で「自身は家庭内暴力(DV)被害者」と主張したことを発端に、名指しこそされていないものの「イメージを傷つけられてキャリアに影響を及ぼした」としてデップから損害賠償を求める訴えを起こされていた。 裁判所は「暴力を振るったことはない」とするデップ側の主張を認め、1500万ドルの損害賠償を支払うようハードに命じた。この判決を受けてネット上ではハードの「アクアマン」続編からの降板を求める署名運動が加速し、5日現在で455万人の賛同者を集めている。

ハードは裁判で、デップ側が「DVはでっちあげだ」と非難したことで自身に対するネガティブな報道とネットでの誹謗(ひぼう)中傷を受け、出演シーンが大幅に削除されたと主張していたが、実際には共演するアクアマン役の俳優ジェイソン・モモアとの相性が良くなかったことが原因だったことが、制作するDCフィルムによって明かされていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)