映画業界において持続可能なシステムを、日本にも作ることを目指す権利能力なき社団「日本版CNC設立を求める会」が14日、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。

賛同人に名を連ねた、水原希子(31)が会見に文書を寄せ、コメントを発表した。その中で、日本の映画界には「縦社会の様なもの」が存在しているとした上で、日本版CNCの設立を目指す中で、業界全体で映画界の未来について話し合う機会が増えることに、まずは期待する考えを示した。

日本版CNC設立を求める会は、フランスの映画行政を管轄する国立映画映像センター(CNC)、韓国の韓国映画振興委員会(KOFIC)など海外の映画界に存在する、映画の充実した共助制度に接し、同様のシステムの必要性を感じ、映画を守るために日本映画界が連携して新たな仕組みを作ることを目指す。

水原は、以下のコメントを寄せた。

「映画界には、長い歴史があるがゆえに縦社会の様なものが存在しており、目上の方に対して言いたい事が言えなかったり、過去のしきたりに縛られて、ディスカッションがしづらい状況になっている事も多いかと思います。意見が相違した時や言いづらい事がある時こそ、お互いの立場に関係なく話し合いができる環境があれば、より連帯して健康的な作品作りが出来るのではないかと考えます。出来る限り先輩の方々から若い子達へ歩み寄って頂き、話しやすい環境作りを目指していく事が大切なのではないでしょうか。」

「尊重を得られない環境の中で作品を作るという事は、例え作品が公開され、世の中で評価されたとしても、当事者の心の中ではずっとその傷を負ったまま存在し続けることになります。現場にいる誰かが傷ついたり、苦しい思いをするという事がないようにするためにも、日本にもCNCの様な機関ができるという事は大変素晴らしい事だと思います。良い作品を生み出していけるような機会が増えたり、また、様々なサポートをして頂ける機会が増えるという事は日本の映画界をもっと盛り上げていくことができるのではないでしょうか。まずは映画に関わる全ての人々が連帯して日本版CNCの設立を目指し、業界全体で映画界の未来について話し合う機会が増えることだけでも、心強いと感じる方はきっと沢山いらっしゃると思います。私もその一人です。とても楽しみにしてます」

日本版CNC設立を求める会が目指す新たな仕組みは、具体的には業界内を横断的に統括し、支援金を分配する、映画業界が「共助」するための支援基金を立ち上げることを目指している。その支援の柱として

<1>教育支援

<2>労働環境保全

<3>製作支援

<4>流通支援

を挙げた。