NHK林理恵メディア総局長が22日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、尾瀬国立公園内で撮影を行っていたNHKのスタッフが一般客を足止めさせたとする問題について、「本当に申し訳ないこと」と謝罪した。

番組は19日にBSプレミアム「にっぽん 憧れの絶景!『初夏の尾瀬』」として放送された。狭い木道で撮影され、安全に配慮するための対応だったとした上で、林メディア総局長は「よい季節になって水芭蕉が見頃のこの時期に、遠方からも足を運ばれたと思う。ロケによってそれが遮られてしまった、不快に感じられることになってしまった、ご迷惑になってしまったなら、本当に申し訳ないことだと思う」と謝罪した。また「尾瀬を堪能できるよう尊重できるマナーがあったと思う。反省も含め、今後の番組作りに生かしていきたい」と述べた。

同日の撮影では、一般客に対し木道の2カ所で「お願い」を行ったという。現場での対応について担当者は「あくまで、こちらからのお願いで待っていただいたと聞いている。もう1カ所については、ご自身の意思で通られる方もいた」。ロケなどで居合わせた人に協力を依頼することはあるが「ご迷惑をおかけすることはあってはならない」とコメントした。

今月9日、尾瀬国立公園内で、NHKの撮影スタッフが「只今NHKの番組の撮影中です。10分少々お待ちください」などと書かれたボードを掲げる写真がネット上で拡散された。木道上で一般客が滞留することとなり、対応が物議を醸していた。