元サッカー日本代表FWでタレント、サッカー解説者の武田修宏氏(55)が29日、ブログを更新。ストライカーコーチの立場で指導をサポートしていた、JFL鈴鹿ポイントゲッターズが、前日28日のJリーグ理事会で、「八百長未遂」があったことで準加盟に相当する「百年構想クラブ」資格を失格処分となったことに対し、思いをつづった。

武田氏は「力を合わせて頑張ることが大切」と題し

「昨日、鈴鹿に処分が下りました 自分ができることを一日一日 時間を大切にして頑張っていきます」

とつづった。

武田氏は、JFL開幕前の2月22日のトレーニングキャンプに、特別ゲストとして参加。今季から加入した元日本代表FWカズ(三浦知良、55)とは、1997年(平9)まで、ともにプレーしたJリーグのヴェルディ川崎(現J2東京ヴェルディ)で2トップを組んでおり、その時以来、四半世紀ぶりのコンビ復活として話題となった。

その後も、武田氏は自腹で鈴鹿を複数回、訪問して若手攻撃陣の指導に着手。中でも、FW栗田マークアジェイ(24)は同氏の薫陶を受け、ゴール前でのポジショニングに向上が見られるなど成長している。

武田氏は、盟友カズの言葉を紹介。

「カズさんが昔、話していた言葉を思い出しました 『チームスポーツでは誰かが失敗した時 必ず誰かが助ける 試合に勝つことよりも皆が力を合わせて頑張ることこそ大切なんだ 結果はどうあれ そうした経験は人々の心を結び人生を豊かにしてくれる』」

「百年構想クラブ」資格は、J3昇格への必須条件。来月にはJ3クラブライセンス審査が行われるため、来季の鈴鹿のJリーグ入りは厳しい状況となった。再び資格を得るには、さらに体制等を改善した上での再申請が必要となる。

今回の処分対象となったのは20年11月29日のソニー仙台戦。翌シーズン以降のJ3昇格を目指していた鈴鹿は、他のチームに昇格されることを避けるため、クラブ幹部が敗退を指示。監督、選手らは激しく反発し、実際の試合では意図的に負けた様子はなかった。

鈴鹿は27日に、監督兼ゼネラルマネジャーの三浦泰年氏(56)が運営会社の代表取締役に就任すると発表。資格停止処分の解除に向け、代表取締役社長の吉田雅一氏以下4人の役員が辞任。新たに三浦氏ら6人の新役員を選出し、体制を刷新したが、解除とはならなかった。