女優中田青渚(22)が、NHKBSプレミアムで放送されるBS時代劇「善人長屋」(金曜午後8時、7月8日スタート)で、連続ドラマ初主演を務める。このほど、日刊スポーツのインタビューに応じた。

2014年「第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014」でグランプリを獲得し、芸能活動を開始。その後「3月のライオン」などのヒット作に出演し、着実に注目されている。実はオーディションを受けるきっかけは、図書カードだった。

「『Sho-comi』を読んでいて、オーディションのページを見つけて。図書カード3万円分がもらえるって書いてあって、『ちょっと、これは!』と思って、受けました。結果的に3万円分の図書カードもいただけて、『メイちゃんの執事』を全巻買って、兄弟たちにも欲しい本を買ってあげました(笑い)」

図書カードを第一の目的としていたため、目まぐるしい環境の変化にあたふたしたという。

「みなさんこの業界の人って、いつ会っても『おはようございます!○○です!』ってあいさつするんですけど、最初はそれを知らなくて。ある時、横の人から順番に『おはようございます!』ってあいさつしていっていたので、『何でだろう?』って思いながら、私もまねして『おはようございます!』って(笑い)。本当に分からないことばかりで、あたふたしましたね」

その後、事務所の演技レッスンを受けていくうちに演技の魅力にひかれていった。21年には、映画「街の上で」「あの頃。」「うみべの女の子」に出演し、第43回ヨコハマ映画祭で最優秀新人賞を受賞した。

「目に見える形で評価をもらったのが初めてだったので、状況が変わったとかではないですけど、周りから『見たよ』って言ってもらえる機会が増えました。『見られているんだな』って、より、意識するようになった1年でした」

仕事に対する思いや欲が、具体的になった。同時に焦りも感じていた。

「賞をいただいたり、変化のあった1年だったので、自分も『もっと変わらなきゃいけない』みたいなものを感じることが多かったかなと思います。その向上心や、『もっと頑張りたい』っていう気持ちが、焦りにもつながったと思います」

「善人長屋」での連ドラ初主演など、活躍の場を広げている。その先に見る夢は、朝ドラヒロインだ。

「ずっと、『朝ドラに出たい』って言っています。将来と言わずという感じなんですけど(笑い)。老若男女みんな見ている作品なので。目指すところはやっぱり高く、ヒロインをやりたいなって思いますね」

一番好きな朝ドラは「あさが来た」。主人公の“チャキチャキ感”が大好きだという。

「おっとりしている子というよりも、『私に任せて!』みたいなヒロインが大好きなんです。私は小さい頃からチャキチャキした子に憧れがあって(笑い)。でも、朝ドラに出られるならば、チャキチャキしていない子でも、全力でやりたいです(笑い)」

近い将来、中田がチャキチャキしたヒロインを演じる日が楽しみだ。

◆中田青渚(なかた・せいな) 2000年(平12)1月6日、兵庫県生まれ。14年、オーディションでグランプリを獲得し芸能界入り。17年の映画「3月のライオン」、19年「見えない目撃者」などに出演。18年のTBS系「中学聖日記」、21年、NHK「声がききたい。」、フジテレビ系「踊り場にて」など、ドラマにも多数出演。身長165センチ。