元TBSアナウンサーの岡部達(おかべ・たつ)さんが26日に、前立腺がんのため、自宅で亡くなったことが29日分かった。87歳。

葬儀は東京・調布市内の斎場にて、家族・友人でしめやかに執り行われた。喪主は長男の陽介(ようすけ)氏がつとめた。岡部さんは数々のボクシング中継で実況を担当しており、葬儀には親交のあった元世界チャンピオンの具志堅用高氏も参列した。

早大卒業後、1957年にラジオ東京(現TBS)に入局した岡部さんは、ボクシングの世界タイトル戦実況を多く担当。岡部さんが実況を担当する中継で、具志堅氏が勝つという不敗神話を作った。

亡くなる直前にも岡部さんの自宅にお見舞いに訪れた具志堅氏は、葬儀で「私のタイトル防衛戦は13回、全て岡部さんが実況してくださいました」などと、涙ぐみながら悼んでいたという。

岡部さんは、スポーツ実況だけでなく、ワイドショー番組「3時にあいましょう」の司会を務めるなど、幅広く活躍した。