お笑いコンビ、土佐兄弟が23日に、神奈川・Zepp Yokohamaで、大規模ライブイベント「土佐兄弟の青春文化祭2022~Zったい忘れられない1日をキミに~」を開催する。コロナ禍で学生生活を満喫できなかった全ての人を対象に、音楽、笑い、クイズなどさまざまなエンターテインメントを届ける。

土佐兄弟は、学校あるあるネタで知られ、TikTok(ティックトック)フォロワー約130万人を誇る、Z世代に大人気のコンビ。文化祭実行委員長役の有輝(27)、生徒会長役の卓也(34)が取材に応じ、自身の青春時代を振り返った。

【有輝編】

コンビの弟で、ネタ作成者でもある有輝は、キラキラした高校時代を過ごしたが、高3の文化祭には苦い思い出があるという。

「ジェットコースターのような文化祭でした。当時付き合っていた子と昼はうろちょろしてすごく楽しくて、夜(ステージで)漫才をするっていう。お笑いコンテストをするっていうので3組くらい出るので、『おれ出るからさ。ツッコミやるんだ。後夜祭みておいてよ』っていったら、本当にゲロ吐くくらいスベったんですよ。身内しかいない状況で。今までで一番スベったのなんですかっていったら、文化祭。もう原点。その彼女ともちょっとしたら別れましたね。もしからしたらあれがあったかな」

卓也は、当時の映像が収められているDVDをみたといい「見てらんなくて途中で消しました。きっついなこれって」と苦笑いで明かした。

当時、サッカー部のオモシロ担当だった有輝は、野球部のオモシロ担当だった本間くんと「土佐本間」というコンビを結成。とんねるずのようなドリームコンビに全校生徒が期待する中、大トリで大スベりした。前に出た2組は既存の人気芸人のネタをまねたものを披露したが、土佐本間はオリジナルで勝負して散ったという。

「そでで見ていて、『やっべ』って。ふた開けたら2組がアンタッチャブルさんの漫才とノンスタイルさんの漫才をやっていて。おれらだけオリジナル。奇をてらったツッコミとかして…」

開始1分で信じられないほど静まりかえり、焦ってアドリブを入れるも、かえって空回り。当然のごとく最下位に終わった。その後、本間くんとは疎遠になってしまったという。

「最悪でしたね。でも今となってはいい思い出です。友だちと集まったら『土佐マジでスベっていたよな』ってなります(笑い)。僕がお笑い芸人になるっていったら、みんな『大丈夫か、あんなスベっていたけど』っていっていました」

部活終わりに、仲間と教室に戻ると、彼女からビタミン炭酸「MATCH」の差し入れと「先に帰ります」という置き手紙があったなど青春エピソードはつきないが、文化祭だけはリベンジが必要だ。「当時の自分に言葉を書けるとしたら?」と問うと、こう話した。

「なんも変わっていないよ、あん時の自分とって。今の自分がまた文化祭やろうとしているわけですから。あとは文化祭で挽回するチャンスがきたぞっていう。つらいかもしれないけど安心しろ、あのときのトラウマは、ちょうどぴったり10年後のおれが全部、お前の黒歴史を変えてやるっていう」

10年前の大スベりネタの映像は当日流れる可能性があるという。疎遠になった盟友を横浜に呼び寄せ、一夜限りの「土佐本間」奇跡の復活はあるのか。ビッグサプライズに期待が高まる。

◆「土佐兄弟の青春文化祭2022~Zったい忘れられない1日をキミに~」 土佐兄弟と親交の深いゲストが「土佐兄弟のクラスメート」という設定で、さまざまな企画を展開し、失われた青春を取り戻す。第お笑いトリオ四千頭身、伊沢拓司率いるクイズ集団QuizKnock、YouTuberでモデルのねお、お見送り芸人しんいち(37)らの出演が発表されている。卓也と有輝の母校の高校生が、ともにイベントを作りあげるために、アーチを作ったり、メッセージボードを作成したりするプロジェクトも進行中。