落語協会(柳亭市馬会長)の真打昇進襲名披露会見が10日、都内のホテルで行われ、春風亭一蔵(41)柳亭小燕枝(38)入船亭扇橋(38)の新真打ち3人がお披露目された。

市馬会長(60)は「前座のころから3人はウマが合って一緒に会をやったりした。ライバルでもあり、普通は仲良くなることはあまりないけど、この3人は公私に仲良く、家族ぐるみで付き合いもしている。真打ちになってからも1人1人の力を発揮して、結束力を発揮して頑張ってほしい」と激励した。

一朝師匠から「ヨイショの名人で誰からも愛される男。芸は粗削りだけど迫力がある」と紹介された一蔵は「必死に寄席の興行を務めていきます」。

市馬師匠から「見た目の愛嬌(あいきょう)もあるからかわいがられた。でも、それだけじゃいけない、しゃべる方で力を発揮しないとと思ったのでしょう。気負うことなく、今まで通り頑張ってほしい」と紹介された小燕枝は「八代目の小燕枝を襲名します。実感がわかないが『小燕枝』を作っていきたい」。

扇辰師匠から「一番弟子が『扇橋』を襲名しました。プレッシャーもあるでしょうが、自分なりの『扇橋』を作ってほしい」と紹介をされた扇橋は「9代目が大きくした名前。自分らしく(名前を)育てていきたい」。

◆春風亭一蔵(しゅんぷうてい・いちぞう) 本名吉田正。1987年(昭62)7月13日生まれ。東京都出身。

◆柳亭小燕枝(りゅうてい・こえんし) 本名関戸俊平。1984年(昭59)2月10日生まれ。東京都出身。

◆入船亭扇橋(いりふねてい・せんきょう) 本名草間太。1983年(昭58)11月24日生まれ。東京都出身。