歌手美川憲一(76)が2日、3年ぶりとなる「ドラマチックシャンソン2022」コンサートを都内で行った。

取材会では、性加害報道によりレギュラー番組やCM契約の多くを失った状態にある俳優香川照之(56)について、「はめられたんじゃないかと思う」「絶対出てきてほしい」とエールを送った。

スキャンダルについて「ショックでした。演技派の盟友だと思っていましたから。酔っぱらった勢いでやるというのはあってはならない」とクギを刺した上で、「2、3年前の話をほじくり返して出てきたというのは、彼に対して根に持っている人もいらっしゃるということで、はめられたんじゃないかと私は思う」とした。

また、客のスキャンダル情報が銀座から出たことにも持論を展開した。「銀座には銀座のしきたりがあり、マナーがしっかりしている。かわいい女の子が来たら口説いてみようという人もあると思うが、何かあった時はママが『うちはそういう女の子じゃございません』と。あの形で(報道が)出たことで銀座の重さがなくなって、悪いイメージの銀座になるのはほかの働いている人に失礼な話」とした。

香川の今後について「出してあげればいいじゃないのと思う。昔は芸の肥やしと言いましたが、今はたたかれてメディアに出ていけない人もいる。しっかりやらないと足引っ張られて大変なことになる。マスコミの方たちももうちょっと愛をもって接してあげてほしいなと思います。絶対に出てきてほしい」。

自身も長い芸能生活で「マスコミにたたかれた先輩」でもある。「私は、このやろう、と思いながら前に進んでいくタイプ。たたかれて逆にエネルギーに。精神が強くなっていくと思う」とした。

最後は、香川の母である女優浜木綿子(86)にも思いを寄せ「お気の毒ですよ。(香川を)東大に出して、あれだけいい役者さんになって誇りに思っていたのが、ひとつのことで足を引っ張られて本当にもったいない」と力説した。

「ドラマチックシャンソン」は、美川がライフワークにしているステージで、今回が21回目。新型コロナの感染拡大で2回休みとなり、3年ぶりの開催となる。新たにシルクの豪華衣装を4着新調し、「高いですよ。採算がとれないのよ」と笑わせながら、「愛の讃歌」など15曲を披露した。