大沢たかお(54)が8日、東京・渋谷のNHKで、主演ドラマ「NHKスペシャル シリーズ未解決事件 File.09 松本清張と帝銀事件」(29日午後9時)に出席した。

日本の未解決事件に迫るシリーズの第9弾。“戦後最大のミステリー”と言われた「帝銀事件」と、その謎に挑んだ小説家松本清張の姿をドラマで描く。

大沢は犯人逮捕に疑問を抱き、事件を独自に取材する松本清張を演じた。昭和の未解決事件を追う清張の姿はエネルギーに満ちているといい、大沢は「清張さんはこの国の未来に対する不安や希望が大きかったんだと思う。令和に表現することで、幅広い世代にメッセージを届けられたら」と語った。

「点と線」「黒革の手帖」など多くの清張作品が映像化されているが、同局によると、俳優が松本清張を演じるのは初めてという。大沢は「作品をやる可能性はあっても、ご本人をやらせていただけるとは思わなかった」とオファーに驚いた様子。外見も似ているわけではないため「なぜ僕なんだろうと。周りのスタッフからも疑問の声が」と笑わせつつ、「内面の部分で声をかけていただいたことがうれしかった」と喜んだ。一方衣装合わせでは、かつらにメガネとしっかり清張に寄せた見た目を作り込まれたといい「結局は外見なのかな」と笑った。

大沢は「テレビドラマは3年くらい出ていなかった。一生出ることはないと思っていたけど、ドラマの内容を見て素晴らしいと思った。こんなこと一生ないなという気持ちで挑戦させていただいた」と振り返った。

清張とコンビを組む文藝春秋編集長の田川博一を演じる要潤(41)も登壇した。