歌手郷ひろみ(67)が26日、日本武道館で、デビュー50周年イヤーを締めくくるコンサートを開催した。72年8月1日に「男の子女の子」で歌手デビュー。同所でのライブは約12年ぶりで、“Go”華なセットリスト全50曲で、50周年を締めくくった。

「ジャンケンポンGo!!」。サビの「Go」のタイミングで約9000人のファンが拳を突き上げた。そこから「セクシー・ユー(モンロー・ウォーク)」「お嫁サンバ」「男願Groove!」と、ヒット曲で飛ばした。4曲を披露した時点で「考えてみると、まだ46曲残っているんですね…」とうれしい悲鳴をあげた。

悲鳴もあげたが、さすがはスターだ。ライブ開始数分で会場を熱狂の渦に。ライブではデビュー曲「男の子女の子」や「2億4千万の瞳」「言えないよ」など、50年積み上げてきた豪華なセットリストを披露した。郷は「僕にとっては無謀としか思えない」と笑ったが、「大変とか言ってられないよね。今日来てくれた人のために、僕のすべてをかけて50曲お送りしたいと思います」と意気込んだ。

50周年という数字に対して「振り返るタイプではないですけど、50っていう数字は初めて経験するし、すごく大きいなって思います」と話した。そして「たくさんの歴史や思いが詰まった50年だなって思います」と言葉に力を込めた。

50周年を締めくくるライブだ。「この日のために作り上げてきた」と、会場に集まった約9000人、そしてこれまで応援してくれたすべての人に思いを込めて作り上げた。今年1年の漢字一文字を問われたが「一文字で書くのは清水寺のご住職にお任せします(笑い)」と答え、トークでも“Go”快に笑いを誘った。

アンコールでは、「お礼の言いようがないくらい、たくさんの拍手をいただきました。1972年にレコードデビューしてね、その時に50年後にこうして自分が武道館のステージに立って、皆さんに祝っていただけるなんて思いもしなかったですよね。本当にどうもありがとう」と感謝した。

ライブのタイトルは「Hiromi Go 50th Anniversary“Special Version”~50times50~」と題した。郷は「歌手とファンの人っていう繋がり以上のものを感じるんですよね。まあ、絆みたいなものでしょうね。その強い絆がね、ずっとこの先も…」と話し、言葉を詰まらせた。ひと呼吸置き、「ずーっとこの先も続いてほしい。永遠に続いてほしいなっていう思いです。僕と皆さんの関係は、きっとずっと『フィフティーフィフティ』で行くんだなって思ってつけたタイトルです」と明かし、会場から拍手をあびた。

「50周年を集約した郷ひろみをみなさんに見てほしい」。その言葉どおりに最初からかっ飛ばし、この日だけのスペシャルなライブをファンにプレゼントした。【佐藤勝亮】

 

以下、ライブのセットリスト

1 ジャンケンポンGO!!

2 セクシー・ユー(モンロー・ウォーク)

3 お嫁サンバ

4 男願Groove!

5 男の子女の子

6 裸のビーナス

7 誘われてフラメンコ

8 洪水の前

9 禁猟区

10 モナリザの秘密

11 わるい誘惑

12 20才の微熱

13 もういちど思春期

14 哀愁のカサブランカ

15 哀しみの黒い瞳

16 MIND反比例

17 美貌の都

18 悲しきメモリー

19 マイレディー

20 花のように鳥のように

21 約束

22 愛してる

23 逢いたくてしかたない

24 ワキワキマイフレンド

25 恋はシュミシュミ

26 お化けのロック

27 林檎殺人事件

28 小さな体験

29 Bang Bang

30 サファイア・ブルー

31 CHARISMA

32 よろしく哀愁

33 ありのままでそばにいて

34 ハリウッド・スキャンダル

35 僕がどんなに君を好きか、君は知らない

36 なかったコトにして

37 とどかぬゆびさき

38 How manyいい顔

39 バイブレーション

40 デンジャラー☆

41 Good Times Bad Times

42 く・せ・に・な・る

43 獣は裸になりたがる

44 恋の弱味

45 GOLDFINGER’99

46 2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-

47 いつも心に太陽を

48 花とみつばち

49 あなたがいたから僕がいた

50 言えないよ